Amazonでたまたま見つけました。3連休が猛暑でしたので家で過ごす際に読み物として読んでみました。
タイトルは「年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活」という中々絶望感のあるタイトルです。
目次から見る内容
本書の目次は以下の通り。
- 第一部 平均年収でもつらいよ
- 毎月10万円の赤字、何もできない「中流以下」を生きる。
- 「私は下の方で生きている」コンビニは行かず、クーラーもつけない生活
- 不妊治療に対する不安…夫婦で月16万円の生活費、「リーマン氷河期世代」の憂鬱
- 教育費がとにかく心配…昼食は500円以内、時給で働く正社員
- 三人の子育てをしながら月13回夜勤をこなす看護師の激務
- 夫婦で手取り65万円、「ウーバーイーツ」の副業でちょっとした贅沢を実現
- 第二部 平均年収以下はもっとつらいよ
- 月収9万円シングルマザー、永遠のような絶望を経験した先の「夢」
- 子どもに知的障がい、借金地獄…マクドナルドにも行けないヘルパーの苦境
- コロナ失業…1個80円のたまねぎは買わない、子どもの習い事が悩みの種
- 共働きでも収支トントン、賃金と仕事量が見合わない保育士
- 何もかも疲れた…認知症の母との地獄のような日常を生きる非常勤講師
- 第三部 この30年、日本社会に何が起きたのか?
3部に分かれていますが、一部、二部は実際にインタビューした記事になっています。どの程度生活が苦しいのか、なぜ苦しいのかを赤裸々に記載してくれています。が、あくまでインタビュー結果に伴う内容です。興味がない人は斜め読みでも良いでしょう。
ポイントは一部の人は平均年収の方々ということ。予想以上に日本の一般市民の生活状況は苦しくなっているということです。
しかし賃金上がるんですかね?税金は上がりそうですけどねぇ。。
一部、二部と違い、三部はなぜ日本がこのような状況に陥ったのかに関しての著者の考察がまとめられています。
基本的には派遣問題に注目していますね。雇用の流動性を実現するための雇用政策が企業のコストダウンや、費用調整弁に利用されたことに関してです。このあたりに興味がある方は書籍を読んで見ると良いかもしれません。
最後に
書籍は大きく2つの構成に分かれています。
- 一部、二部は生活が厳しい人たちの実態について
- 三部は、日本がこのような状況に陥った原因について
どちらを読みたいかではっきり分かれるでしょうね。生活が厳しい人たちの現状を知りたければ前半の一部、二部を、原因についての考察は三部をという形になります。
内容としてはあっさりとしているので、サクッと読めると思います。(ただし、一部、二部に関しては重たい話も多いです。正直、本人の努力不足だけではない問題も多いと思いました。本当に大変な世の中です。)
何か知見を得られるというよりも、実態を知るための書籍だと思います。