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「ロールオーバー」の仕組みを理解したくて「コンタンゴ」と「バックワーデーション」に関して調べてみた

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「コンタンゴ」と「バックワーデーション」に関して

はじめに

皆さん、こんにちは。

今日は先物等で登場する「コンタンゴ」に関してです。先物取引自体をしないので言葉だけを聞いたことがあるという状態で、どのような仕組みか理解していませんでした。ということで、調べた内容をまとめておきます。

コンタンゴ(順鞘)とは

コンタンゴの説明には、まず先物取引の決済期限の話が必要です。

そもそも先物というものは以下の特徴を持つ商品になります。

先物取引とは

先物取引とは、ある商品を未来の決められた期日に、取引時点で決められた価格で売買することを約束する取引のこと。


例えば、今後とある食材を購入する必要がある際に、現時点において「未来の決められた日に、今取り決めた価格で買う約束を行う」ことができたとします。これを行うと必要になった際に食材の価格が値上がりしていても、取り決め時点の値段で手に入れることが可能になります。


逆の立場で考えることも可能で、将来的に市場価格が下落するリスクを取りたくない場合は、今取り決めた価格で買ってもらえる(売る)約束をしておくことが可能です。つまり、先物取引というのは価格変動があるものの売買において、価格変動の影響を避けるための手段として利用されるものです。


上記より、先物取引には期限が定められており、期限内で売買(決済)を行う必要がある仕組みになります。そして、その期限ごとにおいてそれぞれの商品に値段が付けられます。つまり、同じ商品でも決済期限により価格が変わるということです。

決済期限による価格への影響

上記より、先物取引には決済期限があること、決済期限別に価格が設定されるというのが分かるかと思います。

で、コンタンゴというのがどのような状況かといいますと、

「直近の決済期限をもつ商品の価格」 < 「決済期限が先の商品の価格」 

となる状況を指します。

日本語では「順鞘」と呼ばれる通り、通常状態といわれているようですね。これは、商品(コモディティ)の先物取引を考えてみると分かり易いと思います。

株や債券と商品(コモディティ)の性質は大きくことなります。先物取引はこの商品(コモディティ)を扱うことによる特徴が色濃く出ています。大きな違いは、物としての形があること、実在していることです。何が言いたいかといいますと、要は保管や管理にコストがかかるということです。

通常、短期間の保管と長期間の保管では当たり前ですが短期の方がコストがかかりません。よって、直近での利用を想定した物ほどコストが安くなる、つまり安い売値になるということです。

逆に、現時点から長期保管するとなるとその分コストが掛かりますから、売値も高くなります。

このように、直近の決済期限をもつ商品の価格が安い状態というのは割と素直な状態でありこの状態が「コンタンゴ」というわけですね。

尚、これとは逆の状態は「バックワーデーション」といいます。

では、原油やVIX指数などの先物商品を扱うETFではどうなるのか?

さて、先物取引の特徴と商品(コモディティ)を扱うことによる特徴は分かっていただけたかと思います。

一方で、コモディティ商品を扱うETFには期限がありません。この場合はどう扱うのかというところです。

結論としては、ETFの運営会社は決済期限を迎える商品から、より期限が長い商品に買い替えを行います。

ちなみにこの買い替え対応をロールオーバーと呼んだりします。そして、このロールオーバーにもコストが掛かります。(売買していますからね)

ロールオーバーのコストですが、「決済期限を迎える商品」と比較して「買い替え先の、期限が長い商品」の価格が高い場合は、その差額分の費用を払う必要があります。その結果、ETFの価格が下落することになります。これを減価といいます。そして、この状態はまさに「コンタンゴ」の状態によるものですね。

先に説明した「コンタンゴ」とは逆の状態である「バックワーデーション」の場合は、反対に価格が上昇していくことになりますね。

上記から決済期限をもつ商品のETFやETNにおいては、「決済期限を迎える商品」と「買い替え先の、期限が長い商品」の価格、どちらの価格が高い状態が長いかにより、継続的な価格の上昇が起きるか、減価がおきるかの判断ができます。

そして、原油の先物や最近少し話題のVIX先物に関しては、コンタンゴ状態が非常に長いため一般的に減価する商品になるといえます。

まとめ

本日は、「コンタンゴ」に関しての記事でした。

私は先物取引自体をしないので言葉だけを聞いたことがある状態でした。ということで今回は知識を身に着けるために調査をしてみたかたちです。ちょうど最近、米国VIなどVIX指数の取引に関して話題になっていたこともあるため覚えておいて損はないかと思います。