はじめに
最近、私のまわりでベンチャー企業に転職している人を結構見かけます。
一般的にベンチャー企業というと、大企業よりは不安定、給与が安い等の印象を持っている人が多いかと思ういます。ベンチャーにも規模や事業の状況で一概には言えない部分はあると思うのですが、総じて事業が軌道に乗る前の状況が多いと思うので、給料は安めに設定されることが一般的なのかなと思います。(私の身の回りの話を聞いた限りです)
そうなると、ベンチャーに努める人への報酬という面で「ストックオプション」というのが1つポイントになってくるのかなと思います。
実際、この「ストックオプション」に関して詳しく知らなかったのですが、興味深い記事を見つけたのでちょっとご紹介したいと思います。(記事自体はちょっと前のものです)
ストックオプションとは?
はじめにストックオプションの定義に触れておきます。このあたりは何となくですが知っている方も多いかと思います。上場前のベンチャー企業に勤めている社員が、一定の価格で株を購入できる権利ですね。上場後に株価が値上がりすれば、安い金額で購入する権利を持っている人は高値で売ることができるのが利点です。
株式会社の経営者や従業員が自社株を一定の行使価格で購入できる権利のこと。そのため、自社株の時価が行使価格を超えて上昇するほどオプションを付与されている経営者や従業員の報酬が大きくなる。
ストックオプション - Wikipedia
とはいえ、ストックオプションにも色々な制約があるようです。上場後、すぐに売れるのも売り圧になってしまいますからね。上場後一定期間は売却不可という制約や、一定価格以上になった場合に売却可能など条件を付与するみたいです。
直近のストックオプションドリームと言えばメルカリ!
直近ではメルカリが東証マザーズに上場しましたが、これはまさにストックオプションにより多くの億万長者を生み出しました。
上記記事にもありますが従業員の内、35名が6億円の資産を有することになったようです。
上記の35人は、従業員の中でもキーパーソン等重要な人なのでしょう。一方でそれ以外の従業員に対してもストックオプションは付与されており、単純な平均値を上場後の株価から予測すると3,200万円ほどになるとのこと。夢がありますね。。
まぁメルカリは本当に一握りの大成功したモデルなので、これが当たり前と思ってはダメですけどね。
調査対象企業のストックオプションの平均値は?
では、実際にどの程度の金額を得られるのか気になるところです。少なくともメルカリのような大成功モデルは外れ値なのは間違いありませんから。
この部分を実際に調べた記事が、冒頭にも載せましたこちらの記事です。
上場前ベンチャーでストックオプションをもらえば億万長者になれるのか? | FastGrow
抜粋すると以下の通り、8,700万円程になる。ただし、各社のストックオプションの権利を有している上位10%の平均値であるのでご注意を。
各社の従業員持株比率上位10名(創業メンバーと思われる人を除く。以下同様)の1人あたりの平均値と中央値を算出したところ、平均値は0.34%、中央値で0.185%であった。(サンプル数220。22社、各10名)
次に、上場間もないベンチャーの株式0.34%がどの程度の資産価値なのかを算出した。対象22社の、上場から2年以内(上場から2年経過していない場合には上場から17年4月20日まで)の時価総額の中央値を用いて、各企業がその時価総額の際、0.34%の株式がどの程度の資産価値なのか算出し、22社の平均値を取ったところ、約1億9400万円となった。
また、上場から2年以内の時価総額中央値が1,000億円を越え、前述の計算で資産価値平均値を大きく押し上げていると考えられる4社(50音順にグリー、コロプラ、ディー・エヌ・エー、ミクシィ)を除いた18社に絞った場合、0.34%分の株式資産価値の平均値は約8700万円であった。
上場前ベンチャーでストックオプションをもらえば億万長者になれるのか? | FastGrow
これを見ると非常に夢がある話に見える。ただし、やはり注意点があると思う。あくまで調査の対象は、上場した企業の平均を計算している。ベンチャー企業が上場するというのは非常に大変なことだというのを加味すると、ここには載ってこない有象無象のベンチャー企業が多数あるのだろう。
まとめ
今回は、たまたま興味深い記事を見つけたので記事にしてみました。
私はベンチャー企業に勤めているわけでもないので、この業界には詳しくないのだがストックオプションの実情に関して知ることができて大変面白かった。
ちなみに、記事内にある以下の発言に関しては今後のために覚えておこうと思う。(ベンチャー転職時に相場を知っておこうかなとw。なおそんなこと考えているやつがベンチャー企業に転職するのはやめたほうがry。。。)
しかし、「付与割合に関して相場観をもっている転職候補者が少ない」といった話をベンチャーの経営陣から聞くこともある。持株比率平均値が0.34%、と聞いて「少ないな」と思った方もいると思うが、従業員でストックオプションを持っている者のうち、上位10名の比率を平均してこの数字であるから、一般的な中途入社の際にもらえるストックオプション比率は0.34%より低いのが相場だと考えられる。
上場前ベンチャーでストックオプションをもらえば億万長者になれるのか? | FastGrow
こちらはいつも通り、記事に少し関連がありそうなお勧め書籍のご紹介。転職を考える際に何を考えるべきかに関して。