はじめに
皆さん、お久しぶりです。
今回は少し今までとはと違った内容です。年末年始でEvernoteを整理していた時に、トレードや投資を勉強していた時の自分のメモを発見しました。(まぁ今も勉強中ですよ。勿論ですが)
私は基本的にアルゴリズムトレーダーといいますか、テクニカルに則ったトレードをする人間です。トレードの手法では、いわゆるシストレという手法を採用しています。なぜシストレに至ったのかに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。
期待値のあるトレードとは
私は野生の勘を頼りに相場で勝ち続けられる程の天性の才能を持っていません。
その場合どうすればいいかというと過去に学ぶしかありません。つまり過去のチャートを見ながら、比較的勝率の高いトレードができるポイントを探すのが重要です。実は勝率だけですと不十分ですが、それは後程話します。
常に本能に従い勝てるお方は才能です。凄いとは思いますがいつか負ける気もしますし、殆どの方は持っていないと思います。その場合は、過去のデータから裏付けされた"比較的"確度の高いトレード手法をただ繰り返していくのが手堅いと思います。
期待値とは?
さて、期待値とは何でしょうか。
よくトレードエッジとも言われますが、いわゆる"優位性"です。ここでトレードすれば勝てる確度が高いことが、過去のデータからわかっているということです。もちろん、確率が高いだけで負けることもありますけどね。
このトレードエッジ(期待値)は以下の式で算出されます。
簡単ですね。勝ったトレードの平均利益と負けたトレードの平均損益を計算。あとはそれぞれ勝率、負率でトータルの収支が計算できます。要はトレードエッジが0以上なら、優位性があると考えられるトレード手法となりますね。
勝率が高ければ良いのか?リスクリワード比率という考え方
さて、はじめてトレードをしようと考える方は勝率を重視することが多いです。この気持ちは非常にわかります。誰だって勝つことが多いほうが気分も良いです。しかし、トレードエッジの式を見てみると勝率だけでトレードの優位性が決まるわけではないのがわかります。そうです、平均利益・平均損失という項目があるからです。
勝率は90%でも平均損益は100円、平均損失が1000円の場合はどうでしょうか? 10%で起きえる一度の負けで、すべての利益を持ってかれてマイナスになります。このように、トレードの優位性を考える際には、勝率の他に平均利益と平均損失のバランスも重要になります。これをリスクリワード(RR)比率といいます。
リスクリワード比率は上記式で表されます。1.0以上であれば平均利益のほうが大きいということになります。
さて大事なのは勝率とリスクリワード比率のバランスです。ということで、勝率とリスクリワード比率を変化させながら期待値の変化を見てみましょう。以下の表はそれぞれの勝率の時に、どの程度のリスクリワード比率が必要になるかを示しています。これ以上でないと期待値はプラスになりません。
勝率(%) | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
リスクリワード(RR)比率(%) | 9.00 | 4.00 | 2.33 | 1.50 | 1.00 | 0.67 | 0.43 | 0.25 | 0.11 |
勝率50%のところは分かり易いですね。勝ち負けが1:1ですので、リスクリワード比率も1.0です。つまり平均利益と平均損失が同程度で期待値が0です。一方で、勝率が10%程度になると、リスクリワード比率は9.0程度必要になります。逆に勝率が高くて90%程度あれば、0.11程度で大丈夫となります。
上記の表が示す関係式は、トレードエッジとリスクリワード比率の式から計算できます。最終的には以下の関係となります。例えば勝率が40%であれば右辺は、60/40 = 1.5 となりますからリスクリワード比率は1.5以上である必要があるのがわかります。
まとめ
今回は、トレードエッジ(期待値)に関してでした。
トレードエッジの算出には勝率とリスクリワード比率が関係してきます。どちらかを重要視するだけではNGです。これらのバランスを考慮してトレード手法を考えていく必要があります。基本となる部分ですので、しっかり覚えておきましょう。