先日、以下のニュースが少し話題になりました。(一部の界隈でだけ?)
私もとても興味深いニュースだなと思っています。
日本生命保険が企業から預かる団体年金保険の予定利率について、 来年4月に現在の年1.25%から0.50%に引き下げることが5日、分かった。 (中略) 予定利率を引き下げるのは、企業が従業員に提供する団体年金のうち、 将来の給付額を約束して企業側が運用の責任を持つ「確定給付企業年金」。 採用企業は約1万2000社で、日本生命は約5200社と契約、 受託する残高は約5兆5928億円(2021年3月末時点)に上る。 参照:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB055YO0V00C22A4000000/
日本は長らく低金利が続いていますから、商品によっては運用利回りを見直すのは当然といえば当然ですね。
確定給付型企業年金の想定利回りって?
確定給付型ということですので、受け取る側からするとあまり運用利回りを意識することはないですよね。いくら将来貰えるかがポイントですから。ただ、企業側は積み立て、そして運用することで年金の財源を確保しているわけです。
たしか、多くの確定給付型企業年金は目標として1~2%の利回りを想定し計画を立てていると聞きました。(すみません。出典を見つけられず・・)
すべてが今回運用利回りを引き下げる対象商品で運用をしていないと思います。株式や国債など複数の資産で運用しているので、企業年金の運用パフォーマンスがそのまま低下するというわけではないとは思いつつ、よりリスクを取らないと想定利回りを実現できない状況になるかもしれませんね。
企業年金の確定拠出型企業年金への移行が加速か?
記事では、今後企業が運用・責任を持つ確定給付企業年金から確定拠出型年金への移行がより進むであろうと記載があります。
ちなみに、私の会社は確定拠出型の企業年金です。すべて自分で運用する商品を選択していますが、私はこの方が望ましいと思っています。先にも記載しましたが、多くの確定給付型企業年金は1~2%を目標利回りとして運用します。それ以上の運用ができれば、企業の年金財源へ貯まっていくのでしょう。自分で前述以上の利回りで運用ができれば自分にリターンとして返ってきます。
株式市場の期待リターンは2%を超えます。特に、30年、40年という運用期間があるわけですので、基本的には株式市場にベットするのが合理的と思います。その分のリターンは老後の年金として受け取れるわけですから。
www.good-investor.onhydech.com
確定給付型の年金は、終身であれば死ぬ時まで年金が保証されますし、自分で運用する必要がないというメリットもあるかと思います。しかし、やはり企業リスクも伴うわけです。JALの年金問題は記憶に新しいかと思います。
自分で適切に運用できる限りは、確定拠出年金が良い選択肢だなぁと自分は思います。正しく運用できればかなりの金額に成長させることができます。
まとめ
確定給付企業年金が前提の時代は、年金は企業側で担保してくれる。そういう時代でした。
今後、確定拠出年金への流れは止まらないでしょうし、そこに対応していく必要があるのでしょう。確定拠出年金のデフォルトは元本保証型の定期預金のような商品です。これだと1%も夢の状況です。正しく運用できた人との差は広がるばかり。正しい金融リテラシーを身につけていきましょう。老後は自分で守る必要があると思います。