はじめに
皆さんこんにちは。今回はとある書籍を読んだ感想とそのご紹介です。その書籍とは、「仮想通貨トレード法人の設立と節税
個人投資家のための起業 A to Z」というものです。
法人設立に関する書籍は多々見受けられますが、仮想通貨に限定した書籍というところが珍しいと思い読んでみました。
著者に関して
内容に入る前に、著者に関して簡単にまとめておきます。
この書籍は2名の方により執筆されています。それぞれ公認会計士と税理士を職業にしておりその道のプロの方ですね。面白いなと思ったのが税理士の方は、元々の出身がシステムエンジニアのようです。エンジニアの業界から会計・税理士業界への転身とのことで興味深いですね。
余談ですが、エンジニアは対象システムが担う業務の内容を分かっていないとシステムの構築や維持管理ができません。証券系や金融系のシステムを担当されていたエンジニアであれば、知識としてある程度は有していたということかもしれませんね。
私見ではありますが、今後、IT x "何か" というのは非常に重要な要素だと思います。エンジニアとしてのスキルに加えて、プラスαの能力がある人は特に強いだろうなと思っています。
書籍「仮想通貨トレード法人の設立と節税」
話が少しそれましたが、本題に入っていきましょう(笑)。目次は以下のようになっています。
簡単に各章の内容を説明していこうかと思います。
- 第1章 仮想通貨トレードと個人投資家
- 第2章 法人化のメリットとデメリット
- 第3章 仮想通貨トレード法人をつくろう
- 第4章 仮想通貨トレード法人の基本的運営
- 第5章 役員報酬の決め方
- 第6章 法人の税務会計処理
- 第7章 仮想通貨トレード法人で節税しよう
第1章
第1章では、我々が日々関わっている税金と控除に関して簡単にまとめられています。その後、仮想通貨取引で生じる利益をパターン別に記載しています。
確かに仮想通貨で利益を上げるパターンというのは、他の投資商品と異なる部分がありますね。購入・売却はもちろんですが、マイニングであったり、分裂などは仮想通貨特有かと思います。このあたりが簡単にまとめられています。
第2章
第2章では、法人化のメリット・デメリットがまとめられています。
まずは、ここを知りたいという方が多いのではないでしょうか。当然、法人化によって良いことばかりではありません。法人化することで法律的な手続きのほか、法人を維持するための日々のランニングコストもかかります。本章を読むことで、どの段階になったら法人化を検討するべきかの判断指標の参考にしましょう。
第3章
第3章は実際に法人を作成する際の注意点や流れに触れています。
法人というと株式会社を皆さん思い浮かべるかと思いますが、法人にも様々な種類があるいます。著者は、こと仮想通貨のトレードを目的としているなら「合同会社」で十分と述べています。詳細は書籍をお取りいただきたいですが、このように法人化にあたっての具体的なアドバイスや進め方を知ることができます。
第4-7章
第4章以降をひとまとめにしていますが、第4章以降は法人設立後の運営方法や、節税方法が記載されています。この章だけで、法人の運営ができるようにはならないと思いますが、考慮するべきポイントはまとめられている印象です。実際に法人化をする段階では、別途専門の書籍も参考にするべきでしょう。
まとめ
以上、書籍の簡単な紹介でした。読書後に思ったのは、やはり仮想通貨と法人化という組み合わせの本が少ないので、非常に稀有な存在だなと思いました。まだ法人化に向けての知識がなく、調べてみようという段階の人の初めの1歩に最適かなと思います。この本をスタートとして、より専門的かつ実務的な書籍に移っていくという流れになるかと思います。
それでは。